企業✖️美術家のこころみ

当ギャラリーは創業当初から、関わる美術家の作品をどのように誰に伝えていけるのかについて考え続けて動いています。

「エクリュさんは色々していますね」と言われることが多いのですが、その根本にあるのは「この美術家の作品を必要としている人が必ずいる」という確信です。作品と見る方との接点をなるべくその作家に合った方法で見つけようと試行錯誤しているというのが正直なところです。

ある時は美術の本舞台である ARTFAIRTOKYOやARTNAGOYAなどのアートフェアに出展し、ある時は私設美術館の設立準備に携わったり、子供たちとのワークショップ行ったり、美術家の作品をベースにしたプロダクトの開発を行ったり、などなど・・・それぞれの分野に専門のプロフェッショナルな方々がいらっしゃるのを承知の上で、自分たちにできることを最大限に努めて美術家作品をつなげていきたいと動いています。

タイトルにある企業✖️美術家のこころみもその一つです。10年以上お付き合いのある、檜の製品をつくる企業の社長様は自分たちの仕事にはアートの視点が必要である、という思いを持たれています。2013年からは4年がかりで檜のお風呂と彫刻家木戸龍介とのコラボレーションで檜風呂を生み出しました(KIYOME PROJECT)。完成時には表参道のSPIRALGARDENで発表を行い、その経緯はNHKBSのデザイン番組で取扱われ海外にも発信されました。

今回はその企業の社長様が、このような感染状況の厳しい中で何かできることがないかということでつくられた神保町の新スタジオ(ショールーム)を舞台に対談プロジェクトを行いました。企業様がお持ちの作品作家である髙﨑紗弥香、と長友由紀が対談に登場しましたので今回はこちらで紹介をさせていただきます。なかなかのロングバージョンですので、お時間のあるときにのんびりご覧いただけましたら幸いです。

高崎紗弥香はオープニング記念の際のトーク、長友由紀は「ガラリカラリプロジェクト」と名付けられたプログラムの中であるため、3編に分けて編集されています。今回長友編の編集が終わったのを機に髙﨑編もご紹介することにいたしました。

これからも、先入観や思い込みをできる限り外して、美術家もお客様も自分たちも、「よかった」と思えるような時間を積み重ねていけるよう、前を向いて続けていければと思います。

髙﨑紗弥香

長友由紀